【書評】今の読書で満足?知識を身につけたい人必見の「読書の技法」

こんにちは、ともです。

 

<街角にて> 

女子「ねえねえ、今日は何の日だかわかる?」

 

男子「え、わかんねーよ。(棒読み)」

 

女子「ほら!あの日じゃん!女の子が...好きな人に...ね?」

 

男子「あれ?今日ってなんか特別な日だったか?(しらばっくれる)」

 

女子「もーっ!ともくんにはチョコあーげない!」

 

とかいうふざけた会話があちらこちらで行われているのでしょうか。

まだ、宅急便のお兄さんとしか対面していない私のバレンタインデー。

 

でも、いいことですよ。みなさん恋はしましょう。

 

 

さて、そんな話題はおいといて、本のご紹介。

今日紹介したいのはこれ(誰でもってのがうれしい)

 

f:id:donguri-glasses:20170214130534p:plain

 

知っている人も多いと思います。

元外交官で今は作家として活躍されている、佐藤優さんです。

 

言わずと知れた知の巨匠で、私は「自壊する帝国(新潮文庫)」を読んで一気にファンになりました。

 

この「読書の技法」では、佐藤さんの読書論がかなり詳しく書かれています。

 

高校レベルの知識、ありますか?

今高校生の皆さん、今やっている勉強を頑張りましょう。

大学生以上のみなさん、今センター試験やって点数取れますか?

 

私は、普段大学で使っている数学、物理ならなんとかいけそうですが、その他の科目、特に社会科系科目はからっきしだと思います。

もう、センター試験を終えて2年以上たっているわけなのでさすがに覚えていません。

 

佐藤さんは、おおまかに「知識の欠損部分を把握しろ」「欲張って難しい本にいくな」

と述べています。

難しい学術書のようなものを読むには、その根底にある基礎知識が必須です。

 

テニスで例えると、エアケイをする前にフォアハンドストロークをきちんと身につけろ、というわけです。(でも、あのエアケイって錦織圭選手だからできるみたいです)

 

でも、今更高校の勉強とか...って思いません?

学校秀才型だったビジネスパーソンほど、自らに高校レベルでの学力の欠損があることを認めたがらない。優等生としての「プライドの檻」から抜け出すことができないため、高校レベルの数学や英語が消化できていないという疑念を持つことを心理的に回避する。恥ずかしいので、誰にも尋ねることができない。特に東大、京大、早大、慶大など、偏差値の高い大学の卒業生にその傾向が強い。

読書の技法より引用

 

「こ、これ、大学入りたての私だぁー!」

大学入ってからは、自分より賢いやつが大勢いて毎日毎日打ちのめされたので、ましになった気がします。でも、まだ認めたくない自分がいると思います。

 この記事を見てくれている人の中にも当てはまる人がいるんじゃないだろうか。

 

 認めたくないって方のためにこんな文もありました。

しかし、現在の教育制度では、国家公務員Ⅰ種試験や司法試験の合格者でも、ほぼ例外なく学力の欠損がある。

引用元同上

 学校で習ってきたことには欠損があるということです。

しかし、これだと自分の欠損の原因が外にあるという環境依存型の思考になってしまいます。

現在の自分の状態・立ち位置は自分で選択してきた結果であるという観点からすると、結局自分がやらなかったからじゃん、となります。

現実から目を背けることが一番簡単ですが、あとからそれを見たときに数倍ショックを受けるでしょう。

 

じゃあ、何を読めばいいのか

 筆者は高校レベルの教科書と学習参考書を活用することをすすめる。

引用元同上

 結局近道なんてないんですよ。自分が取り組んだ分だけ身につくということです。

非常に簡潔でわかりやすいですね。

 

この高校レベルの知識が、今の読書をぐんと理解の深まったものにしてくれます。

 

少し話が脱線しますが、

何かを身につけたければ、それをやる時間を取らないといけない。

それをやる時間を取るためには、別の何かをあきらめなければならない。

結果、身につけたいもののためには、今自分が行っているものの1つを削らないといけないんです。

 

大体の方はスマホ、じゃないでしょうか。

あとはテレビであったり、趣味であったり、削れるものって娯楽くらいしかないと思うんです。毎日30分から、実践してみては?

 

そのほかの、高校の参考書以外の本で読むべき本がわからないという人は読んでみてください。

 

読書は...?速読と熟読

上で読書以外の(これも読書に入れてもいいと私は思う)基本的なことについて紹介しましたが、もちろん読書の技法についても書かれています。

 

方法については省略しますが(実際の本を用いてかなり詳しく書かれています)、いきなり速読ができるようになるわけじゃありません。

 

速読をするには熟読が必要で、熟読をするには高校の学習のような基礎知識が必要になります。

なので、この段階を踏むということを大事にしていけば誰でも(ここがうれしい)知識を身につけることができるということです。

 

私はこの本を読んで、今読んでいる本が世界史の知識が必要だと感じ、すぐに高校生用の参考書を買いに行きました。

教科書は高校の頃のものが残っていたので、今夜から早速勉強しなおします。

 

でも、あれです。買ったのはいいんですけど、本屋で一気に7,000円使うと自分って大人になったなーと感じます。

 

おわりに

私はこの本を、

「知識を身に着けたいのであれば時間を作れ。それが前提で、時間が作れたらこの本を読んで実践してみ」

と言っているようだと受け取りました。

 

この本は熟読にかける期間や、速読にかけるべき時間などかなり詳細に書いてあり、読書をするうえで知識を身につける、ということを重視する人にぴったりです。

 

何を読めばいいかという章が、この本の3分の1以上を占めるので、読む本に困っているという人にもおすすめ。

 

読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門

読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門